5年間1,000本のアストラテックインプラントの臨床結果

トロントシンポジウムでのインプラント成功の世界基準
1 インプラントは、患者と歯科医の両者が満足する機能的、審美的な上部構造をよく支持している
2 インプラントに起因する痛み、不快感、知覚の変化、感染の徴候などがない
3 臨床的に診査する時、個々の連結されていないインプラントは動揺しない
4 機能開始1年以降の経年的な1年ごとの垂直的骨吸収は平均0.2mm以下である
(Zarb,Albrektsson 1998年)

個々のインプラントの条件
1 診査されるインプラントは荷重を受けている
2 診査されるインプラントはすべて説明される
3 動揺度を評価するゴールドスタンダードがないため、方法はきちんと記載する
4 骨吸収を測定するX線写真は、リファレンスポイントと決められた撮影角度を持ち、規格化する
(Zarb,Albrektsson 1998年)

JOMIにおけるAlbrektssonらの成功の基準
1 診査時に個々の連結されていないインプラントが動揺しない
2 X線学的にインプラント周囲に透過像を認めない
3 インプラント埋入後1年以降の経年的な垂直的骨吸収は0.2mm以下である
4 インプラントによる持続的および非可逆的な徴候や症状(疼痛、感染、神経麻痺 知覚異常、下顎骨損傷など)がない
5 上記の条件下で、5年成功率85%が最低の成功基準とする
(Albrektsson,Zarb,Worthington,Eriksson 1986年)

患者概要
患者 本数 平均年齢(平均ISD) 喫煙者(%)
男性 145人 436本 50.96才 26.5%
女性 194人 631本 52.06才 10.2%
合計 339人 1,067本 51.51才 18.35%

骨質、骨量別のインプラント植立数及び失敗数
上顎 下顎
植立 失敗 植立 失敗
骨質
1 5 0 35 0
2 76 0 90 0
3 313 2 300 2
4 83 5 65 3
合計 477 7 590 5
骨量
A 51 0 59 0
B 202 3 309 2
C 157 1 180 1
D 37 3 27 0
E 30 0 15 2
合計 477 7 590 5

インプラントサイズ、及び部位別植立本数と失敗数
インプラントサイズ 上顎477本 下顎590本 合計1,067
植立数 失敗数 植立数 失敗数 植立数 失敗数
Φ3.5mm長さ 8mm 10 0 25 1 35 1
     長さ 9mm 6 0 49 2 55 2
     長さ 11mm 20 0 87 0 107 0
     長さ 13mm 38 0 59 1 97 1
     長さ 15mm 53 1 31 0 84 1
     長さ 17mm 22 0 12 0 34 0
     長さ 19mm 1 0 2 0 3 0
Φ4.0mm長さ 8mm 0 0 18 0 18 0
     長さ 9mm 8 1 33 0 41 1
     長さ 11mm 9 0 32 0 41 0
     長さ 13mm 6 0 18 0 24 0
     長さ 15mm 5 0 4 0 9 0
     長さ 17mm 1 0 1 0 2 0
     長さ 19mm 2 0 0 0 2 0
Φ4.5mm ST長さ 9mm 14 0 20 1 34 1
      長さ 11mm 53 1 75 0 128 1
     長さ 13mm 60 1 54 0 114 1
     長さ 15mm 64 0 23 0 87 0
     長さ 17mm 63 0 4 0 67 0
     長さ 19mm 22 0 12 0 67 0
Φ5.0mm ST長さ 9mm 6 2 11 0 17 2
     長さ 11mm 10 0 10 0 20 0
     長さ 13mm 6 1 13 0 19 1
     長さ 15mm 7 0 3 0 10 0
     長さ 17mm 0 0 1 0 1 0
     長さ 19mm 2 0 0 0 2 0
Φ3.5 420/1067→39.4%
Φ4.0 138/1067→12.9%
Φ4.5ST 473/1067→41.0%
Φ5.0ST 72/1067→ 6.7%

失敗したフィクスチャーの種類
Φ3.5  5/420→1.2%
Φ4.0  1/138→0.7%
Φ4.5ST 3/437→0.6%
Φ5.0ST 3/72 →4.2%

患者1人あたりのインプラント植立数と失敗数
患者1人あたりの
インプラント植立数
患者数 1本のインプラントが
失敗した患者数
3本のインプラントが
失敗した患者数
1 74 0 0
2 73 1 0
3 79 3 0
4 53 2 0
5 30 1 0
6 10 0 0
7 4 1 0
8 5 0 0
9 1 0 0
10 3 0 0
11 3 0 1
12 0 0 0
13 4 1 0

インプラントの割合(%)(歯の部位ごとのインプラント分布)
上顎部位
8 7 6 5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7 8
0.7 1.5 4.1 4.1 3.6 2.6 2.1 2.5 2.0 3.2 2.2 3.8 3.9 3.9 1.9 0.3

下顎部位
8 7 6 5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7 8
0.2 6.0 8.6 5.7 4.3 1.8 1.7 0.1 0.4 1.5 1.5 3.0 6.2 9.5 5.8 0.1

5年間に生じた合併症
合併症 患者数
1 知覚麻痺 2人 0.18%
2 インプラントの破折/失敗 0人 0%
3 チタンスクリューの弛み/破折 3人 0.28%
4 アバットメントスクリューの弛み/破折 1人 0.09%
5 一時的な補綴物の撤去 0人 0%
6 新しい補綴物の装着 2人 0.18%
7 再手術/インプラントの追加 3人 0.28%

インプラント失敗の分析
施設 一時的手術時の
年齢
インプラントの
直径
インプラントの
長さ
部位 骨質 植立からの
期間(月)
失敗の時期 理由
A 61 Φ4.5ST 9mm 下臼 4 4M 負荷前 動揺
A 78 Φ3.5 13mm 下前 3 3M 負荷前 動揺
A 35 Φ4.5ST 11mm 上臼 4 5M 負荷前 動揺
13mm 11M 負荷後 動揺
A 56 Φ5.0ST 9mm 上臼 4 6M 負荷前 動揺
A 41 Φ3.5 15mm 上前 3 6M 負荷前 動揺
A 45 Φ5.0ST 9mm 上臼 4 6M 負荷前 動揺
A 46 Φ3.5 9mm 下臼 4 3M 負荷前 動揺
B 46 Φ3.5 9mm 下臼 4 2W 負荷前 知覚異常
B 35 Φ3.5 9mm 下臼 3 3M 負荷前 動揺
B 50 Φ4.0 9mm 上臼 4 6M 負荷前 動揺
C 56 Φ5.0ST 13mm 上臼 3 4M 負荷後 動揺
施設は A,B,C,Dでの表示
性   男性・女性
部位は 上顎前歯・臼歯、下顎前歯・臼歯で表示
骨質は 1.2.3.4で表示
失敗の時期は 負荷前・負荷後で表示
失敗の理由は疼痛・動揺で表示

上顎 470/477→98.5%
下顎 585/590→99.1%
(1998〜2002)

骨量が少ない状況で行ったインプラント数
インプラント数
植立 失敗
フィクスチャー周囲の骨の足りない部分を切削骨や細片骨でカバーしたもの 120 3
フィクスチャー周囲の足りない部分を人骨(自家骨以外)でカバーしたもの 99 2
スプリットクレストテック(骨巾を広げて行う手法)を行ったもの 42 0
オステオトームを使用して骨巾を広げて行ったもの 4 0
ブロック状の骨を採取し、オンレー及びベニアグラフトを行ったもの 25 0
サイナスリフト術を行ったもの 61 0
サイナスエレベーションを行ったもの 23 0
植立後3週間以内に負荷を与えたもの 56 1

骨量が少ない状況下でのインプラント治療
374/1067→35%